ネットの掲示板やSNSで、時々「自治会なんて入る必要ない」「退会してスッキリした」といった書き込みを目にすることがあります。
これから新しい土地で暮らしを始める方の中には、「自治会って面倒なのかな…」と不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、地域のリアルな現状を知るため、いなべ市内のとある地域の現役の自治会長である、Aさんにお話を伺いました。
「今時の自治会」の本当の姿、そして私たちが普段気づいていない「地域の裏側」とは?
知っていましたか?街の「防犯灯」の電気代、実は…
ーーさっそくですが、ネットでは「自治会費は何に使われているか分からない」という声もありますよね。
自治会長さん(以下、会長):
そうですよね(笑)。でも実は、皆さんが夜、道を歩くときに照らしてくれている「防犯灯(電柱のライト)」の電気代やメンテナンス費用。これ、税金ではなく、自治会費から支払われていることが多いんです。私の自治会でもそうです。
もし自治会がなくなったら、夜の街は真っ暗になってしまうかもしれません。「入らないから関係ない」と思われがちですが、実は入っていない方も、自治会が維持している安全な街の恩恵を毎日受けているんですよ。
(筆者も税金で運用されてると思ってました…これは、知らなかった人も多いのでは…?)飲み食いはなし!極限まで「引き算」した今の自治会
ーー「役員になると行事や集まりが大変そう」というイメージも根強いです。
会長:
それもよく言われますが、今の時代に合わせて自治会も変わっています。ネットで噂されるような「特定の人間だけで集まって飲み食いするために会費を使う」なんてことは、今時かなりのレアケースではないでしょうか(笑)。
私たちの自治会では、神社やお寺の行事も極限まで減らしました。もちろん強制参加ではありません。今の時代忙しい方が多いですから、負担を減らす「引き算の運営」を徹底しています。
実際に、外国人の方でも趣旨を理解して普通に加入してくれているケースもあるんですよ。ルールを押し付けるのではなく、お互いが気持ちよく暮らすためのコミュニティでありたいと思っています。
「隣の人の顔を知っている」という最大の防犯・防災
ーーなるほど、かなりクリーンに運営されているんですね。では、今一番困っていることは何ですか?
会長:
一番は、ゴミの分別マナーの悪化ですね。
誰が捨てたか分からないゴミの片付けや、収集所の掃除も、結局は自治会のメンバーがボランティアで回しています。「自分だけは適当にやっても、きっと知らない誰かが始末してくれるだろう」という感覚なのでしょうか。
ただ、私が一番心配しているのはそういったマナーそのものよりも、「隣近所にどんな人が住んでいるか全く知らない」という状況が増えることです。
大きな地震などの災害が起きたとき、真っ先に助け合えるのは役所ではなく、隣の家の人です。「あそこの家にはおばあちゃんが一人で住んでいるな」「あそこは赤ちゃんがいるな」という顔見知りの関係がなければ、いざという時に動けませんから。
南海トラフ地震警戒地域のとある自治会では、炊き出し訓練なんかも日頃から行われているそうです。土地の価値と、地域のつながり
前回のコラムでもお話ししましたが、最近は個人の判断で太陽光パネルなどの施設に土地を売却されるケースも増えています。
もちろん個人の自由ではありますが、集落の景観や環境が大きく変わると、将来そこに「新しく家を建てて住もう」という若い世代が減ってしまうという寂しい現実もあります。
一度、地域のつながりが切れてしまうと、街の活気や安全を維持するのは本当に難しくなります。
これから新しい住まいを探す方には、ぜひ「その地域がどんなコミュニティを作っているか」にも目を向けていただきたいです。
今回リアルなお話を伺って感じたのは、自治会は「一番身近なインフラ」なのかなということでした。
地震大国なんていわれる日本です。もしもの時、協力し合える人間関係が身近にあれば、安心感を持てるのではないでしょうか(´▽`*)
台風銀座 って言葉、そういえば最近聞かないですね。
たねむら不動産
寺本









